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七夕 ☆ Fete of Vega

来週弾く伊福部 昭 作曲の「七夕」を暗譜しようと、何度も弾いて
いると、その旋律がわらべうたの「とおりゃんせ」に聞こえ、
どうして「とおりゃんせ」かな〜とその歌詞を歌ってみたら、
その旋律とそっくりな部分の歌詞が、“天神様の細道じゃ〜” の
部分であることがわかりました。
でも、天神様と七夕の関係って何かあるのかしら??と、疑問に・・。

調べてみると「天神七夕祭」なる神事があることなどがわかりました。


伊福部 昭のこの「七夕」は、横文字では “Tanabata, Fete of Vega”
「七夕、ベガの祭り」となっており、こと座の1等星ベガ(織女星)
(と、わし座の1等星アルタイル=彦星)のことを示しています。

この作品は 伊福部さんが19歳の時に作曲した《日本組曲》の第2曲。
《日本組曲》は77歳で管弦楽曲に編曲していて、大変興味深いです。
(伊福部さんは2006年に92歳で亡くなりました。ゴジラをはじめと
する映画音楽の作曲家としても親しまれていました。)

《日本組曲》
1. 盆踊
2. 七夕
3. 演伶(ながし)
4. 佞武多(ねぶた)


「七夕」はピアニスト舘野泉さんが、コンチェルトの演奏後にアンコール
としても弾かれています。そのコンサート(1980年)は「幻のライブ」!
HMV


来週、八ヶ岳で七夕のベガを想いつつ演奏します。
(シサスクの「こと座」の後に・・)


「天の川銀河」には今、特別な思いをもち始めています。
『宇宙はなぜこんなにうまくできているのか』(村山斉 著)という本に没頭中。
数学、物理、化学はとても苦手なのですが、この本にはアインシュタイン
の方程式も出現(汗)
来週の本番までには読み終えたい。
宇宙の未来がどうなるのか・・という結論にどう行きつくのか・・・
どきどきします。





TUBINIANA☆ありがとうございました





「トゥビニアーナ〜エドゥアルド・トゥビン没後30年記念コンサート」
昨日、無事終えることができました。
お忙しい中、ご来場くださいまして、本当にありがとうございました。
またエストニアン・ミュージック・プロジェクト企画の実現に向け
毎回強力なサポートしてくださる多くの方々に、心より感謝申し上げ
ます。

一つの作品の素晴らしさを引き出すために、作曲家と様々な作品に
ついて、いろいろな角度から見つめることがどれほど大切なことか、
そしてそのことにもっともっと時間をかける必要がある・・と、自分
の演奏を振り返って思いました。お客様にとって初めて聴いていただく
作品の演奏が、もう一度じっくり聴いてみたいと思うようなものに
なったかどうか、心配が残ります。いまはこう思う、という演奏には
なったかと思うのですが。


エストニアの作品を初演するという地道な活動を早10年続けてきて、
私自身が変わって来たこと・・演奏の仕方、解釈と感じ方についての
ひらめきの変化、実際自分が10歳も歳をとったという変化・・を今回、
初めて強く実感したかもしれません。
毎回、無我夢中すぎる点は、性分らしく、反省しても反省しても繰り
返すのみなのですが、今回はいろいろな意味でやっと少し気がついて
きて、何かこれは転換点かなという気がしています。

これからエストニアのみならず、どういう風に音楽とかかわっていけ
ばよいのか、少しだけ時間をかけて考えてみたいと思います。
昨年のCD制作から今日まで、あまりにも過密スケジュールで突っ走っ
てきてしまいましたので。。

明日から、八ヶ岳。
ヴァイオリンの秋葉美果さんと、トゥビンの「ヴァイオリンとピアノの
ためのバラード」をさっそく再演です。
秋葉さんとは、昨日ろくに会話も交わせずに慌ただしくお別れしてしま
ったので、明日はゆっくり語り合いたいと思っています。

バレエ音楽「クラット」

「トゥビニアーナ」で私が演奏するピアノ独奏曲《4つの我が祖国
の歌》の終曲(第4曲)の主題旋律には、エストニア民謡「脱穀の
歌 Thresher's Dance」が採用されているのですが、この民謡は
既に、バレエ音楽《クラット(悪鬼)》でも使われていると知り、
音源から捜索しました。

4幕から成る《クラット(悪鬼)》(1941)

Act I: The Creation of Kratt
Act II: Kratt's Work
Act III: Night Herdsmen(夜の牧夫)
Act IV: Satanists(悪魔)




の中で、「脱穀の歌」は、第2幕前半にオーボエ独奏により、はっきりと
聴くことができました。

第3幕では合唱が挿入されていたり、ヴァイオリンがソロで活躍します。
タイトルの「夜の牧夫」は《エストニア民族舞踏組曲》(無伴奏/1979)
の第2曲にもあることに気づきました。
トゥビンは子供のころ、羊飼いをしたことがあるらしく、「羊飼いの歌」
や「角笛の調べ」などで、故郷へ想いを歌っている作品が少なくありませ
ん。「夜の牧夫」もその一つでしょう。


トゥビンは1938年にブタペストでバルトークとコダーイに会って以来、
彼らの民謡採集に影響を受けてエストニア民謡を集め、作品に取り入れ
るようになりました。《クラット》はそうした作品の最初の傑作です。
「脱穀の歌」というエストニア民謡はとりわけ気に入ったようで、トゥ
ビンは高く評価しています。



古典的な伝統を受け継ぎながら最新の作曲技法を取り入れ、10曲もの
交響曲を次々に生み出していく一方で、トゥビンの音楽のもう一つの
側面を余すところなく表現しているのが、この《クラット》ではないで
しょうか。


「クラット Kratt 」は完成後2、3年の間に30回以上の上演がありました
が、1944年に悲劇が起こります。エストニアのタリンで上演中、ソ連の
空襲に見舞われ、スコアが焼失してしまったのです。

スコアを書き直す・・
そこにはどれほどの悲しみと、憤りと、でも不屈の精神と祖国への想いが
入り交じったでしょうか。私に想像出来るはずもないことです。

大切な作品は16年後の1960年に甦り、こうして今、聴くことができる
演奏も残されました。


トゥビンのピアノ音楽には、管弦楽的な要素が随所にちりばめられていて、
彼の管弦楽曲を聴くことで、ピアノでの表現にも厚みや奥行きが出るよう
に思われます。ピアノという楽器ならではの微細な表現を大切にしながら、
指揮者がしっかりと拍をとって進んでいくスケールの大きな音楽も作りたい。

私が取り組んでいる《4つの我が祖国の歌》は《クラット》の6年後(空襲
で焼失の3年後)に書かれた作品ですが、「脱穀の歌」が終曲に入ってくる
大きな流れを《クラット》へのトゥビンの思いと重ね合わせて演奏したいと
思っています。









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