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トゥビン歌曲集

来年5月の「エストニアン・ミュージック・プロジェクト結成10周年記念
演奏会」の選曲を始めています。

歌曲については楽譜の入手が必要で、ゲールマンス Gehrmans という
スウェーデン、ストックホルムの楽譜出版社(1893年創立)に、最近、
トゥビンの歌曲の楽譜について問い合わせをしました。

目当ての曲の楽譜はすぐに見つかり、それは9月26日リリースのスウェ
ーデンの歌曲集の中にあるとの返信でした。トゥビンはエストニアから
スウェーデンに亡命しているので、この中にトゥビンの歌曲が入って
いるのも不思議ではありません。(その歌曲集は→こちら

さて、昨日早くも楽譜が届いたのですが、封を切ってみると・・
なんと、その楽譜とは違うものが出てきました!

写真

Eduard Tubin の SOOLOLAULE (独唱歌曲集)とあり、21曲ものトゥビン
の歌曲が納められています。ハードカバーで、中古品のような感じもあり、
厚みは1㎝(158ページ)。

出版社
Tallinn "Eesti Raamat"
AB Nordiska Musikförlaget
Edition Wilhelm Hansen Stockholm

出版年
1988年


ヴァルド・ルメッセン Valdo Rumessen 氏監修のようで、解説(エストニア
語、ロシア語、ドイツ語)もあり。現在、自筆譜コピーのピースでも出ている
歌曲(Kesk laotusi / In the Skies)は印刷譜になっています。
歌詞はエストニア語の下にロシア語とドイツ語が併記されており、作詞者と
その訳者も明記されています。


どんな曲が納められているのか、これから弾いてみようと思います。良い曲が
発見できそうです。





77歳のモンポウ

歌と踊り 第8番 について書きかけながら、調べものをしていた
ところ、偶然、モンポウの大変貴重なドキュメンタリー動画を
見つけ、ちょっと脱線!

パート9まであって、演奏映像も含まれており、モンポウの肉声
に触れ、会えたような気持になりました。

1970年の映像ということで、モンポウ氏は77歳。
特にpart 8 のモンポウが伴奏している歌曲演奏の映像には感動し
ました。歌手はビクトリア・デ・ロス・アンヘレス。アンヘレス
は2005年に亡くなっていますが、2007年に亡くなったモンポウ
夫人のカルメン・ブラーボとモンポウの生前から長い親交があり、
二人はモンポウの最大の理解者でした。






各パートナンバーをクリックすると、動画に飛びます。
(登場する演奏曲目を添えておきます)


French Documentary about Catalan Composer Frederic Mompou

part 1
1970年、バルセロナの街並みの映像から始まります。

part 2
魅惑 Charms 第6曲 “喜びを呼び寄せるための”
郊外 Suburbis 第1曲 “道、ギタリストと老いぼれ馬”

part 4
魅惑 Charms 第3曲 “愛情を抱かせるための”

part 5
プレリュード 第8番
歌と踊り 第1番

part 6
歌と踊り 第1番(続き)

part 8
歌曲 “君の上には、ただ花ばかり”(→参照)(1971年の演奏)

part 9
合唱曲の曲名がわかりません・・すみません。。





歌と踊り 第7番

歌と踊り 第7番 には再びカタルーニャ民謡が取り入れられる。
第7番は誰にも献呈されていないようだが、プーランクが好んだ
曲だったという。
プーランクは、同じ頃に書かれたモンポウの歌曲「君の上には、
ただ花ばかり」も絶賛している。(→過去のブログ参照

モンポウはプーランクを同士と慕っており、プーランクが1963年
に亡くなった時には、丁度手がけていたオラトリオ「インプロペ
リア」を悲しみの中、彼への追悼の思いで書き進めたという話は
よく知られている。




 モンポウ & プーランク(右)



第7番の「歌」、「踊り」に使われているカタルーニャ民謡は、
カタルーニャでは知らない者はいないというほど親しまれて
いる民謡である。



歌と踊り 第7番(1944)
 
 歌:天の恵みの山々 Muntanyes regalades
 踊り:あととり息子のリエラ L'Hereu Riera



Canigó


この山は、ピレネー山脈東部のカニゴー山(カタルーニャ語では
Canigó カニゴー、フランス語では Canigou カニグーという)で
この「天の恵みの山々」という「歌」の曲の中で歌われている。



カタルーニャのソプラノ歌手、ビクトリア・デ・ロス・アンヘレス
Victoria de los Angeles(1923-2005)による「天の恵みの山々」





カニゴー山はカタルーニャの人々にとって象徴的存在で、山頂には
カタルーニャ州旗で飾られた十字架が立てられている。






この十字架の写真を見つけた時、モンポウがなぜ「踊り」の音楽に
“あととり息子のリエラ” を採用したのか、ピーンと来た!

“あととり息子のリエラ” は、地面に十字架を置き、音楽に合わせて
踏まないように跳ねて踊る伝統的な踊り。モンポウも良く知っていた
だろう。


「あととり息子のリエラ」の踊り





モンポウが十字架からこの踊りを連想したかどうか、あくまで私の
推測だが、「歌」と「踊り」がこのように、もし十字架で結びつく
としたら素敵。「歌と踊り」に再びカタルーニャ民謡が採用された
この第7番には、モンポウのカタルーニャを愛する気持ちがあふれて
いるので、なおさらそう思いたくなる。

この第7番以降、モンポウの音楽活動は非常に活発になっていくこと
も付け加えたい。

最後に、カタルーニャについての覚書。


スペインは、17の自治州から構成され、各州は50の県に分かれる。





カタルーニャ州はスペイン北東部(上の図の一番右端)に位置し、
地中海に面している。


 カタルーニャ州の地形



赤. ピレネー山脈
橙色. 準ピレネー山脈
黄. セントラル盆地
緑. カタルーニャ海岸山脈




 第7番〜第9番をモンポウの演奏でどうぞ。








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